私は坊主なので今日も坊主だし、明日も坊主である。毎朝目を覚ますと、「さあ、今日も坊主だ!がんばるぞー!」といって私の一日は始まる。・・・・もちろんそんな意味の話ではなく、お店などで使われる「今日はお客さんが来ないなー」という意味で使われる「今日はボウズ!」の話である。
この言葉に限らず、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」や「坊主丸儲け」や「三日坊主」など「坊主」という言葉はあまりよい意味では使われない。「坊主読み」という言葉を知っているだろうか?辞書によると「坊主が経を読むように、意味をよく考えずに文字だけを読むこと。また、そのような読み方。」(大辞林)ということだそうだ。「なるほど言えてる!」、と感心している場合ではない。日本人はともかく、このホームページを御覧になっている日本語の読める外国人の方には坊主に対してそのようなイメージを持ってもらいたくない。「坊主丸儲け」などと言われてももちろん衣や寺院の維持費などの様々な経費はかかっている訳だし、日常唱えるお経の意味はちゃんと理解しているものである。
しかし、そんなことに反論すればするほどどうも悪いイメージが増すのかもしれない。それでも分かってもらうまで反論しなければならないのだろうか?今まで自分で一番うまく切り返せたと思うのは、ある人から「お前は将来何をやりたいのか!」と聞かれ、「私は他人を救うことを生きがいにしたいです。」といったところ、「お前、そんな坊主みたいなこと言うな」と言われた時に「いえ、私は坊主ですから」と言い返したことぐらいであろうか・・・(しかし、このときの「坊主みたいな」というのはそんなに悪い意味でもないか)
話がちょっとそれてしまったが、なぜ今回こんなことを取り上げたかというと、最近初めて「今日はボウズ!」という言葉の意味を知ったからである。坊さんの頭が禿げているからなんとなく何にもないなんていう意味だと思っていたのだが、そうじゃなかったのだ。教えてもらったのは皮肉なことに神社の職員の人だった。英語に自信のある人はその意味を日本語のまだおぼつかない人に説明してあげて欲しい。実はそれは、日本語の言葉遊びのようなものなのだ。「モウケガナイ」に2カ所句点(、)を付けてみよう。正解は「モウ、ケ(毛)ガ、ナイ」と「モウケ(儲け)、ガ、ナイ」。従って、人がたくさん来ていても儲けがなければ、「今日はボウズ!」という言葉を使って良いのかも。あるいは「あそこの仕事はほとんどボウズや」なんて使い方も実は出来るのだ。しかし、残念なことに最近は毛のフサフサしたお坊さんが多いので、そんな説明をしてもなるほどと思えない人もいるかもしれないなあ。
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